グラフは、2017年11月20日 日本財団 HPで公開された 「家庭の経済格差と子どもの能力格差の関係分析(速報版)を発表2.5万人のビッグデータから見えてきたもの」というレポートのp10のグラフです。

1年生・2年生は2教科、3年生以上は4教科のテストを2学期に実施した学力の追跡結果です。
引用元:日本財団「家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析」(速報版)(PDF / 1.6MB)
このデータの注目すべき点は、「子ども一人ひとりを追跡した結果」という点。
このデータ解析結果からわかること。
一、7才のとき偏差値45以下だったが、8才で45超になった割合は、42.2%
一、8才のとき偏差値45以下だったが、9才で45超になった割合は、37.1%
一、9才のとき偏差値45以下だったが、10才で45超になった割合は、27.5%
以下、同様に読み取ることができます。
これは、がんばったらどれだけの子が偏差値45を超えるか?というグラフですね。
四捨五入で考えると
7才→8才→9才は年を重ねるごとに10人中4人ずつ
9才→10才→11才→12才→13才は年を重ねるごとに10人中3人ずつ
13才→14歳は10人中2人
が前年45以下の偏差値だったが、1年後は45超になったことがわかります。
偏差値が上がるほどに点数は高くなり、順位を上げるのが大変。
逆転するのが大変になります。
偏差値74以上は、上位1%未満
偏差値70は、44人に1人 100人中2.3人
偏差値60は、6人に1人 100人中16人目前後
偏差値50は、2人に1人 100人中50人目
偏差値45は、1.6人に1人 100人中62人目前後
偏差値40は、1.2人に1人 100人中84人目前後
データが示していることは、
「低学力のまま年齢が上がると、学力を上げることが難しくなる。」
年齢が上昇するにつれ「逆転」の可能性は低下していき、低学力が固定化してしまう。
つまり、勉強をしても成績をあげるのはたいへん。
「進学する高校で進学できる大学がほぼ決まる。」とは、良く言われることです。
大学で一発逆転するのは大変なことです。
子どもの発達と興味を分析しながら上手に取り組む内容を検討しましょう。
詰め込みや、ドリルや計算、漢字をやればいい。ということではありません。
高い目標を掲げる場合は、○年生になってからとか、中学生になってからとか、受験の年になってからとか言っていると、どんどん逆転の可能性が低下するのです。
高い山に登る予定なら準備が必要です。
時間をかけて登ればよいのです。遭難、滑落しないように時間に余裕をもって安全に登なければいけません。
体力も養わなければ登れません。
体力が伴わず登ると思わぬ怪我をするものです。
怪我が原因でもう登ることを諦めてしまったり・・・。
勉強も同じです。
進学準備は、計画的に始めましょう。